【sekimura鍼灸院】甲状腺とは?②~妊娠に大切な臓器のおはなし~
前回は甲状腺の機能低下について書きましたが、今回はその原因についてです。
・先天的(生まれつきの)病気 (クレチン病)
・慢性甲状腺炎
・甲状腺の手術
・ヨード(ヨウ素)摂取の過不足
これらは甲状腺機能低下の原因となり得ますが、ヨード摂取の過不足については自分で簡単に予防・改善することができます。
ヨードは甲状腺ホルモンの材料です。不足するとホルモンが作れない、多すぎると甲状腺は自分でホルモンを作らなくなり機能低下を起こすことがあります。
ヨードを多く含む食品は
昆布 ひじき ワカメ などの海藻類
日本で生活している人にとっては馴染み深い食品ばかりですね。
ですのでヨードが不足している人はほとんど居ません。
1日に必要なヨードの量は0.095~0.15㎎
乾燥昆布5g中のヨードは12㎎
昆布出汁1食分中のヨードは2㎎
日本人の平均ヨード摂取量は1日あたり3㎎程と言われています。
必要量をオーバーしていますが、ヨード充足状態の場合多くは尿として排出されるので特に問題はありません。
したがって特に症状が無くTSHの値に問題が無い方はヨード制限をする必要はありません。
元々甲状腺に異常がある方や毎日昆布を食べている方は控えていただいた方が良いと思います。
甲状腺という臓器は全身の代謝や卵子の成長、妊娠の維持などに深く関わっています。
甲状腺の異常は不妊や流産の原因になり得ますので、早めに検査を受けるとともに食生活も振り返ってみましょう。
加藤
この妊活コラムの執筆者
関村 順一SEKIMURA JUNICHI
院長 鍼・灸・あマ指師