妊活のご相談で、実はとても多いのが、 「卵の質は問題ないと言われたのに、なぜか着床しない」というお悩みです。
「着床しにくい」より前に、“漏れている”サインはありませんか?
この場合、子宮の気が①産生できず②集まらず③保持できず④漏れているの4点から考えます。
今日は④について考察します。
東洋医学では、身体がエネルギー(気)や栄養(血)を保持する力を「固摂(こせつ)」と呼び、これが弱い状態をざっくり言うと「漏れやすい体」です。
この“漏れ”があると、東洋医学の見立てでは、
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子宮まわりが温まりにくい
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必要なものを「内側にとどめる力」が弱い
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体力・回復力が追いつかず、妊娠初期が不安定になりやすい
…といった方向に傾きやすい、と考えます。
「気の流出」ってなに?(東洋医学でいう“漏れ”のチェック)
気の流出=スピリチュアルな話ではなく、東洋医学の臨床ではかなり“現実的な体の反応”として扱われます。例えばこんな感じです。
漏れチェック(当てはまるほど“固摂”が弱り気味)
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汗をかきやすい(特に日中、動くとすぐ汗)
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風邪をひきやすい、治りにくい
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尿が近い/夜間尿がある
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軟便・下痢になりやすい(特に冷えたり疲れたりすると)
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生理前後に体力がガクッと落ちる
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不正出血・茶おりが出やすい
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立ちくらみ、息切れ、声が小さい、集中が続かない
このあたりが揃ってくると、東洋医学では「気虚(ききょ)」=気が足りない状態、あるいは「気をとどめる力の低下」を疑います。
気虚に“腎陽虚”が重なると
さらに妊活で多いのが、気虚に加えて
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下半身の冷え
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基礎体温が全体的に低め/黄体期が短い感じ
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夕方以降にぐったり
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腰や膝がだるい
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朝が弱い、むくみやすい
といった「冷え+パワー不足」のセット。
東洋医学ではこれを腎陽虚(じんようきょ)(=体を温め、生命力を支える“陽”が不足している)方向として捉えます。
妊娠・着床の話を東洋医学でみると「腎」は生殖と関係が深い臓腑。
その腎の“陽(温める力)”が落ちていると、子宮周りが温まりにくく、結果として体の準備が整いづらい――という考え方です。
体づくりの順番は「増やす」より先に「止める」
気虚・腎陽虚タイプの人がやりがちなのが、いきなり
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サプリを足す
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運動を過度に増やす
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食事を頑張りすぎる
…などの“追加”をして、余計に消耗してしまうこと。
東洋医学の現場では、まずよくやるのがこの順番です。
① 漏れを止める(固摂を立て直す)
睡眠・胃腸・冷え・過労の調整。
「漏れ」が強いまま補っても、ザルに水を入れるようになりやすいからです。
② 気を補う(気虚ケア)
消化吸収(脾胃)を立て直し、疲れにくい土台へ。
③ 腎陽を温める(腎陽虚ケア)
“下半身に熱が届く”状態を作る。
④腹ペコ体操
下腹に力をみなぎらせます。
鍼やお灸は適正に使うことで効果が期待されます
鍋のそこに穴が開いている状態かどうかを腹診などで発見し
まず、塞ぎます。
そこから水が溜まりやすいように治療し
徐々に水が増えてきます。
水はジャージャーと上から入れられればいいのですが
個人差で
一滴一滴ポタリポタリの方もいますし
ジャーっと入れられる方もいます。
蛇口の開け方を教えて、なるべく早く満たすようにするのが
患者さんに教えている宿題です。
頑張ってください!
この妊活コラムの執筆者
関村 順一SEKIMURA JUNICHI
院長 鍼・灸・あマ指師


