ここでしかできない治療

セキムラ鍼灸院は２００３年に開業し２２年になります。

当時３３歳でしたので現在もう５４歳です。資格を取ったのが２６歳で３０年の治療経験があります。

当初から経絡という目に見えない表現のしにくい気の流れる川のようなものをどうしたら探り当てられるかを研究して、いろんな仙人のような先生方の研修を受けまた開業後たくさんの患者様を診ていくうちにこれかというものに遭遇しました。

なんでもどんな世界でも共通していると思うのですが、真剣にそのことばかりに没頭して技と結果を探し求める過程でヒントと偶然に出会いそれをもとに試行錯誤していくと上達しまた上の世界、未知の世界に触れられて、そこでまた修行してまたこれというものを会得していくその積み重ねがあってもう四半世紀が過ぎていました。

自分はもう十分だと思っていても新しい出会いがあると試してみたくなるのです。そしてまた到達すべき目標ができ患者様がもっと最速でよくなるような治療ができるようになるとまた嬉しいのサイクルが出来ます。

奇妙な気の話なので信じてもらえるとは思いませんが、皆さんもご主人の体に触れると場所により全く違う触感があるのに気が付かれると思います。

針をあてるともっとわかりやすいという本当に不思議な流れが身体にはあるのですが、そのツボという点や面で体表に表れているものは指頭感覚で探れるものなので古来から医療機器がなくても違和感をもとに研究しつくされたものが古代中国で書物に記され世界に伝えられました。またそれをもとに多くの治療家が研究してきた成果が本来は平等に与えられるべきですが指頭感覚や様々な力の差で平等に同じように効果を出せるものではないのが東洋医学であり漢方針灸の普及がうまくいかない理由の一つでしょう。

漢方薬も亀の甲羅や鉱物も使われており薬草だけではないのはご存じでしょうか？組み合わせは多岐に及びどの漢方薬がその患者さんに効果をあげられるのかは最初は使ってみないとわからないのですが、困ったことにこの同じ生薬品質がそれぞれ違ったりなので産地が違えば同じ割合で作った漢方薬も効きが違ったりします。

処方する先生もこれは難儀ですよね。その点鍼灸は術者が同じなら品質は同じなので経験が豊富であれば狙った効果が出せる点に優位性があります。東洋医学は奥が深く指頭感覚・患者さんと同化したりする感覚・患者さんの体表や中に経絡の線が透けて見える感覚など一般論では言えない伝える事の出来ない面白い変わった経験を経て鍼灸師が誕生するのです。