AMHが下がり始めたら考えたいこと
AMHが下がり始めたら考えたいこと:妊活は「急ぐ」だけでなく「整える」も必要
妊活の相談でよく出てくる検査のひとつが AMH です。
AMHは「卵巣年齢」や「残っている卵子の数の目安」として説明されることが多く、数値を見て不安になる方も少なくありません。
ただ、AMHは「妊娠できる/できない」を決める数字ではありません。
一方で、AMHが下がり始めている場合は、妊活の時間設計を見直す“サイン”になることがあります。
AMHが下がると何が起きやすい?
一般的に、年齢が上がるにつれて
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ホルモンバランスがゆらぎやすくなる
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排卵のリズムが乱れやすくなる
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卵子の「質」に関わる要素が不安定になりやすい
と言われています。
ここが妊活のやっかいなところで、
「早く考えたほうが良い」と同時に、体の側は 「整いにくくなる」方向に進みやすい。
だからこそ、焦る気持ちは自然ですが、やることは意外とシンプルです。
急ぐ(時間設計)+整える(体の土台)を同時に進めること。
卵子は「待ってくれない」…でも怖がらせたいわけではありません
卵子は、毎月の周期の中で一定数が育ち始め、その一部が排卵に向かい、残りは消えていきます。
(※この数は個人差が大きく、年齢や体質でも変わります)
ここで言いたいのは、数字の正確さよりも、現実として
「今日が一番若い」
だから、準備は先延ばしにしないほうがいい、ということです。
焦らせたいのではなく、
“間に合うように段取りを組む”ための話です。
サプリは「良いもの」より先に「吸収できる体」が大事
妊活の情報を集めるほど、サプリの選択肢は増えます。
でも、ここで一度立ち止まってほしいのが、
その栄養、体に入って“身になって”いますか?
チェックのヒントは、体が出している小さなサインです。
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太りやすい/痩せにくい
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むくみやすい
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疲れが抜けにくい
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冷えやすい
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眠りが浅い
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便通が不安定
こうした状態があると、栄養の「摂り方」以前に、
取り込む力(消化・吸収・代謝の土台)が弱っている可能性があります。
サプリは“きっかけ”にはなりますが、
体が受け取れる状態でないと、実感が出にくいのも事実です。
妊活の体づくりは「内臓が働きやすい状態」を作ること
当院が妊活サポートで大事にしているのは、
栄養やホルモンの話をする前に、
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体が緊張しすぎていないか
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冷えが強くないか
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眠れているか
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呼吸が浅くなっていないか
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胃腸が弱っていないか
こうした“土台”を整えることです。
鍼灸では、体の緊張をゆるめ、巡りを助け、
内臓が働きやすい状態をつくることを目指します。
結果として、食事の見直しやサプリの効果も、体に入りやすくなります。
まとめ:AMHが下がったら「準備を始める」が正解
AMHが下がった時に大事なのは、悲観することではなく
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妊活の時間設計を前倒しする
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同時に、体の土台(冷え・緊張・睡眠・胃腸)を整える
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サプリは「吸収できる体」を作ってから活かす
この3つです。
妊活は、情報が多いほど迷いやすいです。
いまの体の状態に合わせて、やることを整理していきましょう。
注意点(大事)
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AMHは「卵子の残量の目安」とされますが、妊娠の可否を単独で決める数字ではありません
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数値の解釈や治療方針は、必ず主治医の説明を優先してください
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鍼灸は医療の代替ではなく、体づくりを支える補助として位置づけています
この妊活コラムの執筆者
関村 順一SEKIMURA JUNICHI
院長 鍼・灸・あマ指師


