【Sekimura鍼灸院】男性不妊と治療
不妊の原因は男性・女性どちらにあるかわかりません。
男女共に早めに検査を受けることが妊娠への近道となります。
例えば、男性不妊の原因で一番多い精索静脈瘤という疾患について。
エコー検査と触診という比較的簡単な検査で診断されます。
静脈が異常にに肥大して精巣内の血流や温度の変化をもたらした結果、程度によっては精子の状態に悪影響が出てきます。
手術によって5割~7割の方が改善していて、手術そのものは日帰りで出来る場合も。
効果が出る(精液所見が改善する)のは約3ヵ月後。
これは精子が作られるのに3ヵ月かかるためで、他の疾患の治療でも同じです。
この3ヵ月という期間は、パートナーの女性の状況(年齢やAMHの値など)によっては重要です。
男性不妊の完治を待って、自然妊娠を目指すのか
男性の疾患は治療せず、すぐ体外受精や顕微授精にステップアップをするか・・・など。
精索静脈瘤そのものは必ずしも急いで治療しなければならない疾患ではありません。
不妊以外の症状は無い方も多いですし、精液所見が悪くても顕微授精で不妊治療を続けていくことは可能です。
どんな選択をするかは
2人のお体の状態はもちろん、どんな形での妊娠を望むのかによって変わってくると思います。
何を1番優先したいのか、お2人でしっかり話し合っていただくことが大切です。
また、体づくりに関しては男性と女性で少しアドバイスが変わってきます。
女性の鍼灸治療中には血流をアップさせて卵巣や子宮の環境を良くするために
太ももを温めが大切だ、とお話することがありますが
男性の場合は異なります。
精子は通常、体温よりも3℃程低い温度で作られていて、温度が高くなると造精機能が低下します。
精索静脈瘤も、静脈の血流が滞った結果精巣の温度が上がってしまい不妊につながります。
特に疾患が無くとも、ノートパソコンを足に乗せて長時間作業したりすると太ももの血液が熱くなり、精巣の周りを通る際に精巣の温度を上げてしまいます。パソコンに限らず、ちょっとした生活習慣が不妊の原因になっているのかもしれません。
ただ、精子は毎日新しく作られているので、原因を取り除けば改善することができるでしょう。
過度な温めは注意が必要ですが、冷えて血流が悪くなってしまうことは避けたいので
運動をしていただくのが効果的です。
例えば二人で一緒にジョギングをしたりジムに通ってみたり・・・
コミュニケーションもとれて一石二鳥ですね。
二人で協力しながら不妊治療に取り組んでいきましょう。
私もお手伝いいたします。
加藤
この妊活コラムの執筆者
関村 順一SEKIMURA JUNICHI
院長 鍼・灸・あマ指師