失われた能力。
一般論として、生徒に勉強を教えるのであれば、
「感覚」を教えるより「理論」を教える方が易しいです。
実態と違うかも知れないが「概念」を系統立て作り出し、その系統に沿って教える事をしなければ、多くの生徒に伝わらないからです。
中国の医学はそういう形で成立してきた為、人の身体を見る場合矛盾がたくさん出てきます。
そこが実態を見ている西洋医学との違いで幾分劣って見えるところでしょう。
矛盾はあるにしても、その価値は必ずしも重箱の隅をつついてそのことを取り上げ、全く無価値なものと定義付けるにはもったいなさ過ぎるのです。「概念」と述べましたが何千、何万人という古の名医の方々が作り上げた理論は統計としては十分過ぎる程、人体の不思議を調べ尽くしています。
それが東洋医学の魅力です。
しかし、現在、
人は進化の過程、つまり言語化で事象を「概念化」して捉える能力を獲得した結果、「ものをそのままの姿でみる」という能力を失ってしまった感があります。
私は鍼灸治療とは「そのままの姿でみる」=「失った能力」をもう一度復活させる事が出来た人がきちんと結果が出せる仕事と捉えています。
「気」は見えないですけど=「ない」ではなく、大多数の人が能力を失ってしまったから「見えない」のであると思っています。
実体験ですが、患者様の中でも250人に一人程度僕と同じ感覚で見えておられ感じていただける方がいます。
そのなかでも一人だけ敵わないなーという優れた方がいました。
治療家になる事をすすめましたが受ける方が好きと拒否されました(笑)
見えないものを説明するのはやはり難しいのです。
見えるものにはおけつのサインがあり、説明がとてもし易いです。
瘀血の治療をすると卵質が上がると思うのは、偶然の不思議な連続なのかもしれませんが、妊娠なさる人が増えるのです。
この妊活コラムの執筆者
関村 順一SEKIMURA JUNICHI
院長 鍼・灸・あマ指師