「2ヶ月待つ」という提案を、私がする理由(妊活の体づくりの話)
「2ヶ月待つ」という提案を、私がする理由(妊活の体づくりの話)
妊活の相談で、ときどき僕が言う言葉があります。
「まず2ヶ月、体を整える時間を作りましょう」
この提案は、正直、言いにくい。
採卵や移植を急ぎたい気持ちが分かるからです。
「その2ヶ月、もったいない」と感じるのは当然です。
でも私は、“遠回りに見える近道”があることも知っています。
それは、治療を始める前に、体が受け取れる状態を作ること。
とくに冷え、睡眠、胃腸、緊張――この土台が崩れていると、結果が安定しにくい場面があります。
患者さんの言葉(引用)
今回、紹介させていただくのは、実際に通ってくださった方の声です。(掲載許可済)
体質改善と卵子の質を上げるため、不妊治療のスタートを2ヶ月間待ってと言われスタートしたSekimuraさんでの治療。
言われた時はその2ヵ月採卵できないのがもったいないなと思っていましたが、先生の言葉を信じはじめました。
初診で「流産しやすいお腹」だった私ですが、通院と自宅でのお灸、食事改善で「お腹が改善している」と先生から言ってもらえるようになったこと、冷え性だった体質が少しずつ変わっていくのを実感することができました。
妊娠してからも、先生から「良いですね」と言われると、次の検診まで不安でしたが、安心することができました。
(中略)
分割胚移植、胚盤胞移植を1回ずつしましたが成功せず。
Sekimuraさんでの2ヶ月の治療後、はじめの移植で無事赤ちゃんを授かることができました。
(中略)
体外受精だけに頼るのではなく、自分の体・心を整えることも妊娠には必要なことだと思います。
私も鍼灸するかしないかで迷っていましたが、もっと早くからSekimuraさんに通っていたらと思います。
私が見ているのは「卵子」だけじゃなく「土台」です
妊活はどうしても、卵子・胚・内膜・ホルモン…と数字や結果に目が向きます。
もちろんそれは大事です。病院の治療は中心です。
でも私は、同時にこういうところを見ています。
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冷えが強い(末端だけでなく、骨盤まわり)
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呼吸が浅い(緊張が抜けにくい)
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胃腸が弱っている(吸収・代謝が落ちている)
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睡眠が浅い(回復が追いつかない)
これらがあると、体は「頑張るモード」にはなれても、「整うモード」に入りづらい。
そして妊活は、頑張るだけではうまくいかない局面が出ます。
だから私はは、必要な方には「2ヶ月、整える時間」を提案します。
「自宅での宿題」を出すのは、治療を“点”で終わらせないため
鍼灸は、施術の時間だけで完結するものではありません。
日常の過ごし方が、体の状態を作ります。
だから私は、無理のない範囲で、
「家でできること」を一緒に整理します。
やることを増やすのではなく、続けられる形にする。ここが大事です。
妊娠してからの不安にも、治療は続く
妊娠はゴールではなく、そこからまた不安が始まります。
「次の健診までが長い」という気持ちは、本当によく分かります。
不安をゼロにはできないけれど、少し軽くすることはできます。
私はそこも含めて、治療だと思っています。
最後に(大事なこと)
ここまでの話は、あくまで一例です。
同じことをすれば同じ結果になる、という話ではありません。
妊活は主治医の治療が中心で、鍼灸はその補助として考えてください。
ただ、もしあなたが今
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何をやったらいいか分からなくなっている
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体は頑張っているのに、整う感じがしない
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不安が強くて、毎日が消耗している
そんな状態なら、まずは「体の土台」を一緒に見直す価値はあると思います。
初回はこう進めます
初回は、いきなり強い刺激を入れるのではなく、まず
冷え・睡眠・胃腸・緊張の入り方を確認し、今の治療状況(採卵・移植の予定など)も含めて整理します。
そのうえで、体の反応を見ながら刺激量を調整し、家で無理なく続けられることも一緒に決めていきます。
「何から始めればいいか分からない」状態でも大丈夫です。
初回の流れ・ご予約はこちら:
https://sekimura-sinkyu.com/first-appointment
この妊活コラムの執筆者
関村 順一SEKIMURA JUNICHI
院長 鍼・灸・あマ指師



