施術だけで終わらせない妊活ケア|当院が『宿題』をお伝えする理由

2026年4月26日

施術だけで終わらせない妊活ケア|当院が『宿題』をお伝えする理由

お灸・食事・呼吸・運動には、ひとつひとつ意味があります

当院では、施術だけで体を整えるのではなく、必要に応じて患者さんに「宿題」をお伝えすることがあります。

たとえば、ある患者さんにはこのような内容をお伝えしました。

お灸を毎日1回以上。

食事は体を冷やしすぎない方向へ整え、血糖値の急な上がり下がりを防ぐ。

腹式呼吸を5分ずつ、1日2セット。

軽く汗をかく運動や筋トレ。

恥骨の上下を押すセルフケア。

首・頭・下腿のマッサージ。

股関節のストレッチ。

こうして並べると、少し多く感じるかもしれません。

しかし、これは「とにかく頑張ってください」という意味ではありません。

体を変えるために必要な方向を、日常生活の中に少しずつ入れていくためのものです。

施術だけでは届きにくい部分がある

鍼灸の施術では、血流、自律神経、冷え、緊張、胃腸の働きなどにアプローチしていきます。

ただし、体は施術を受けている時間だけで作られているわけではありません。

毎日の食事、呼吸の浅さ、運動量、睡眠、ストレス、冷え、姿勢。

こうしたものが積み重なって、今の体の状態を作っています。

だからこそ、当院では必要な方には「家でできること」もお伝えします。

これは、施術の代わりではありません。

施術の効果を支え、体が戻りにくい状態を作るための補助です。

お灸は、体に毎日小さなスイッチを入れるもの

お灸は、体を温めるだけのものではありません。

冷えやすい方、胃腸が弱い方、緊張が抜けにくい方、下腹部の血流が気になる方には、毎日のお灸が体のリズムを整える助けになることがあります。

大切なのは、強い刺激を入れることではなく、毎日少しずつ体に働きかけることです。

「今日は治療の日だから整える」ではなく、

「毎日、自分の体を整える時間を持つ」。

その積み重ねが大切です。

食事は「体質に合うものを選ぶ練習」でもあります

食事について、当院ではマクロビオティックの考え方も取り入れています。

マクロビオティックでは、食べ物や体の状態を「陰性」「陽性」という考え方で見ていきます。

大切なのは、どちらか一方に偏ることではなく、体を中庸に近づけていくことです。

そのため、すべての方に同じ食事をすすめるわけではありません。

その方が今どのような体質なのか、冷えやすいのか、のぼせやすいのか、胃腸が弱いのか、疲れやすいのか。

そうした状態によって、取り入れてほしい食材や控えた方がよい食べ方は変わります。

といっても、特別な食材を用意する必要はありません。

日々、近くのスーパーで手に入るもので十分です。

大切なのは、「これは体に良さそうだから食べる」だけでなく、

「今の自分の体に合っているか」を考える習慣をつけることです。

同じ食べ物でも、ある人には合っていて、別の人には合わないことがあります。

また、同じ人でも、季節や体調によって合うものが変わることもあります。

当院では、食事を厳しく制限するためではなく、自分の体にとってよい選択ができるようになるために、陰性・陽性の考え方をお伝えしています。

食事は毎日のことです。

だからこそ、難しく考えすぎず、普段の買い物や食卓の中で少しずつ整えていくことが大切です。

また、血糖スパイクにも注意が必要です。

血糖値が急に上がり、その後急に下がると、眠気、だるさ、イライラ、強い空腹感につながることがあります。

体にとっては、その波も負担になります。

妊活中の方、体調を整えたい方にとって、食事は「栄養を入れること」だけではありません。

体に余計な乱高下を起こさせないことも大切です。

腹式呼吸は、自律神経を整える入口

腹式呼吸を5分、1日2セット。

これだけを見ると簡単そうですが、実はとても大切です。

呼吸が浅くなると、体は緊張しやすくなります。

肩や首に力が入り、胸まわりが硬くなり、眠りも浅くなりやすいです。

反対に、ゆっくり呼吸する時間を作ると、体が「今は休んでいい」と受け取りやすくなります。

自律神経は、気合いだけでは整いません。

だからこそ、呼吸という体の入口から整えていきます。

運動は、血流を作るためのもの

軽く汗をかく運動や筋トレも、ただ体力をつけるためだけではありません。

筋肉は、血流を動かすポンプのような役割を持っています。

特に下半身の筋肉がうまく使えていないと、冷えやむくみを感じやすくなる方もいます。

激しい運動をする必要はありません。

大切なのは、体が少し温まり、呼吸が深くなり、血がめぐる感覚を作ることです。

体を追い込む運動ではなく、体を起こす運動。

そのくらいの意識で十分です。

恥骨まわり・股関節・下腿を整える理由

恥骨の上下を押すセルフケア、股関節のストレッチ、下腿のマッサージ。

これらは一見ばらばらに見えるかもしれません。

しかし、骨盤まわり、股関節、ふくらはぎは、下腹部の血流や体のめぐりと関係が深い場所です。

股関節が硬い。

下腿が張っている。

骨盤まわりが冷えている。

こうした状態があると、下腹部まで血流が届きにくくなることがあります。

だから当院では、ただお腹だけを見るのではなく、足、股関節、骨盤まわりまで含めて整えることを大切にしています。

首や頭のマッサージも、妊活と無関係ではない

首や頭のマッサージもお伝えすることがあります。

「妊活なのに、なぜ首や頭なのか」と思う方もいるかもしれません。

しかし、首や頭が緊張している方は、自律神経も緊張しやすい状態にあることがあります。

考えすぎ、眠りの浅さ、食いしばり、肩こりなどがある方は、体がずっと休めていないことも少なくありません。

妊活では、下腹部だけを整えればよいわけではありません。

体全体が安心して働ける状態を作ることが大切です。

宿題は、完璧にこなすためのものではありません

ここで大切なのは、全部を完璧にやることではありません。

できない日があっても大丈夫です。

疲れている日は、お灸だけでもいい。

時間がない日は、腹式呼吸だけでもいい。

運動できない日は、股関節を少し伸ばすだけでもいい。

宿題は、患者さんを追い込むためのものではありません。

自分の体に意識を向ける時間を、毎日の中に少しずつ作るためのものです。

体は、一回で変わるものではなく、積み重ねで変わっていく

鍼灸の施術で体に変化が出ることはあります。

しかし、その変化を安定させていくには、日常の積み重ねが必要です。

お灸。

食事。

呼吸。

運動。

マッサージ。

ストレッチ。

ひとつひとつは小さなことです。

でも、小さなことを続けることで、体は少しずつ変わっていきます。

当院が宿題をお伝えするのは、患者さんにもっと頑張ってほしいからではありません。

施術の時間だけでなく、日常の中でも体が整いやすい方向へ進んでほしいからです。

一人で頑張る必要はありません。

できることから、一緒に整えていきましょう。

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