院長プロフィールProfile
以前NHKで、中国の新疆ウイグル自治区のトルファンを見たことがあります。
ほとんど雨が降らないところなのに、ブドウ畑がたくさんあります。 どうしてなんだろうと思って見ていたら、地下に水路があるんですね。 カレーズというそうです。
山のほうから来た水を地下に流して、そこから必要な場所に水を引いて田畑を潤していきます。
これを見ていて、 からだもこれだよね。 と。
私は鍼をするときに、筋肉を一つ一つ分けて診ているわけではありません。 もちろん筋肉も関節も診ます。 でも、手でからだを診ていると流れがあります。 私はそれを気の流れと考えています。
大きな川がからだの中にあって、そこから水を取って、それぞれの場所に流しているような感じです。 ただ、全部がきれいに流れているわけではありません。 どこかから漏れてしまっていることもあります。 漏水みたいな感じですね。
手でからだを診ていると、その漏れ出しているものを感じます。 東洋医学では邪気という言い方をします。 邪悪なものという意味ではありません。 本来ならそこから漏れ出さないものが、うまく流れずに漏れてしまっている。 そんな感じです。
もう一つは、砂防ダムみたいに溜まりすぎている感じです。 水も土砂も、ごみも溜まり続ければ流れが悪くなります。 さらに溜まれば、どこかからあふれます。 からだも同じです。
だから、痛いところに鍼をすればいいわけではありません。 硬いところならどこでもいいわけでもありません。 からだの表面に反応が出ていても、 ここじゃないな。 というところがあります。
反対に手で追っていくと、 ここだな。 というところがあります。 そこは分かります。 漏れているのか。 溜まっているのか。 何かが流れを邪魔しているのか。 それを手で探していきます。 鍼治療でしていることは、そこに溜まっているものを取り除いて、また流れるようにすることです。 砂防ダムに溜まった土砂やごみを取り除くような感じです。
水が流れれば、その先の田畑はまた潤います。 からだも同じだと思っています。 痛い場所だけを診ているわけではありません。
どこから来ているのか。 どこを通っているのか。 どこで漏れているのか。 どこで溜まっているのか。 私はそこを手で診ています。
これは不妊治療だけの話ではありません。
私がしている鍼治療の土台は、まずからだ全体を診ることです。 痛いところだけ。 卵巣だけ。 子宮だけ。 という診方ではありません。
からだ全体の流れを診て、漏れているところ、溜まっているところ、流れを邪魔しているところを探します。 まずここを整える。 これが私の鍼治療の土台です。
当院の不妊治療は、この土台の上に不妊治療のための治療を載せていきます。
採卵なら採卵。 移植なら移植。 卵のこと、子宮のこと、その時に必要な治療があります。
でも、その治療だけをしているわけではありません。 まずからだ全体を診る。
その上に、その患者様に今必要な不妊治療を重ねていく。
だから少し特別な治療になります。 私は不妊治療だけをしているという感覚ではありません。 からだそのものを診て、その上で妊娠に必要な治療をしています。
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院長 鍼・灸・あマ指師
関村 順一

