筋力があっても、身体のどこかで回転が制限されていれば、その力を十分に生かすことは難しい。
昨日のソフトバンク山川のホームランを見て、昔診ていた高校球児を思い出した。
VIVANTが始まるのを待ちながら、日本シリーズを見ていた。
9回、代打で登場した山川選手の一振り。 あの巻き込むようなスイングから放たれた特大のホームランを見て、思わず掛布雅之選手を思い出した。
右打者と左打者の違いはあるけれど、あの身体の回転の使い方。
そういえば、昔、腰痛で診ていた高校野球のピッチャーがいた。 あるとき、タオルを持たせて投球フォームを確認してみた。
何度か投げる動作をしてもらううちに、身体の回転を妨げていると考えられる場所が見えてきた。
脇腹のある一点。 背中のある一点。 そして太もものある一点。
その3か所に鍼治療をしたところ、投球動作での身体の回転が良くなった。
これは私自身もうれしかった。
ピッチャーが投げるとき、下半身で生まれた力を骨盤や体幹の回転を通じて腕へ伝えていく。
筋力があっても、身体のどこかで回転が制限されていれば、その力を十分に生かすことは難しい。
その後、彼は練習や筋力トレーニングを重ね、球速が10km/hも上がった。
そして、甲子園のマウンドにも立った。
もちろん、球速が上がったのは本人の努力によるところが大きい。
ただ、当時の彼には腰痛があり、投球動作で身体を十分に回せない状態があった。
その回転が鍼治療の後に良くなったことは、今もよく覚えている。
野球のバッティングも同じだと思う。 イチロー選手と大谷翔平選手では、打ち方も身体の使い方も違う。
それでも、身体の回転をどう使い、その力をバットに伝えるかという点では共通している。
私が腰痛を診るとき、痛む場所だけを見ているわけではない。
その人がどんな動きをしたいのか。 その動きを何が妨げているのか。
そこに大切な手がかりがあることも多い。
昨日の山川選手のホームラン。 あの大きな打球を見ながら、掛布選手のスイングと、タオルを握って投球フォームを繰り返していた高校球児の姿を思い出していた。
この妊活コラムの執筆者
関村 順一SEKIMURA JUNICHI
院長 鍼・灸・あマ指師

